黄昏色の列車に乗って。

ー僕が旅を続ける理由ー

Travel "KITA-KIKO"2020

おら、それ違げーだろ!

配送間に合わねーぞ!

 

お前何やってんだよ?よく考えろや!!

 

 

怒号が飛び交う新地にある魚屋の仕込み場

 

 

35歳、見習いのJは淡々と言われた雑用や掃除をこなしていた。

二週間前までは閉鎖された場所で孤独に冷たい弁当を食べていた。

3年前はー

 

 

Jには楽しみにしている事があった。

それは一つの悩みでもあった。

明日発の札幌・新千歳行きの航空券のチケットだった。

 

自信が立ち上げた株式会社Jエンタープライズという夢の舟が沈没してから6

沢山のトラブルを生み、抱えてきた。

 

 

オフィスで働くサラリーマンをやってみたが、誰とも合わず、自主退職した。

 

 

ようやく働き始めたのがこの魚屋だった。

唯一心を開ける相手は姉の華。

四国の田舎町の駅ビルで毎日働いていた。

 

 

「弟を返してください」

 

 

夢の舟、Jエンタープライズが沈没するとき、深い海の底に沈みかけた船から僕を救い出してくれたのも姉だった。

 

そんな姉に

 

「北海道いってくるね!」

なんて言える訳ない。 

 

何故なら、姉は絶対僕のことを否定しないから。

 

 

「そっか!楽しんでくるんだよ!気をつけてね!!」

 

 

と彼女は迷わず言うだろう。

 

何も疑わず、100%の信頼を得る事は、時に自分にとっての恐怖なほどの抑止力になる。

 

 

昼過ぎ、荷捌きが落ち着いた頃、大将にお願いした。

 

 

 

「すいません。体調が悪いので今日は早めに上がらせて下さい。あと、明日明後日は休み頂きます」

 

 

他人に怒られようがクビにされようが何にも気にならない。

怖いなんていう感覚はとうに麻痺していたから。

 

 

 

20201121日、僕は羽田空港第二ターミナルにいた。

 

普段はもっぱらJALを使っていたが、格安航空券がたまたま手に入ったのでANAに乗ることにした。

 

 

ざっと用意したパッキングが入ったグローブトロッターのネイビー色をしたトランク。

 

AirPodには小沢健二さんの

 

「僕らが旅に出る理由」

 

が流れていた。

 

 

NH61便の機材はB777-200だった。

オリンピックを意識したのか、2020と大きくラッピングされた大きな機材だった。

 

コロナ禍の中、8割ほどの乗客を乗せたNH61便は10分ほど遅れて羽田の滑走路を

飛び立ち、左に大きく旋回した。

 

 

東京湾の臨海地区から江戸川が見えた。

 

 

離陸するまでは想いは複雑だったが、新千歳までの約800km1時間半の空の旅をひとときを少年のように窓を眺め、立場や時を忘れて楽しんでいる自分がいた。

 

 

12:45

NH61便は定刻より15分遅れで新千歳空港に到着した。

 

人がほとんどいない出発ロビーと、フェンス一枚隔てたボーディングブリッジから大量に吐き出される東京からの笑顔の乗客のギャップが印象的だった

 

 

誰もいない3Fのレストランで軽く食事を取って、いつもの快速エアポートUシートに乗り込んだ。

 

大好きな北の大地を駆け抜ける鉄道の香りがした。

 

 

14:15

いつもお世話になっていた定宿はcovid19のせいで休業していたので、JRタワーを予約していた。

 

相変わらず子供らしいリクエス

 

「石狩湾が見える、出来るだけ高層階を」

 

お願いしてあったら、久しぶりなのでーと少し広めの部屋を用意してくれていた。

 

 

Jさん、今日はね、多分水平線に雲がありますから、石狩湾の夕日が望めないと思います。ですから、勝手ながらススキノ側をお取りしておきました」

 

 

とー

 

 

心躍るリップサーヴィスを受け、ワクワクしながらドアマンにカバンを預け、エレベータは31階へと駆け上がった。

 

 

カードキーを差し込み、電動カーテンがゆっくり開き出した時、踊り出したくなるほどの景色が広がった。

 

 

 

世界一好きな街ー

 

 

 

 

 

「ただいま戻りました。お互い大変だったね」

 

 

 

 

---

札幌!いいですね!どこに行ったんですか?

と訊かれるといつも困る。

どこにも行かないからである。

 

 

行くとしたらいつものジンギスカン屋さんとお寿司屋さんとテレビ塔

 

でもお寿司屋さんに行くために札幌に行くなんて言おうもんなら

 

「まだ経営者のつもりなのか」

 

「セレブみたいだね」

 

なんて揶揄されるから言わないし言いたくない。

 

でも事実なのである。

 

この日もバスタブに浸かり、シーツを汚さないようにと、少し気を使いながらゴロゴロとベットでくつろいだり、ソファに座って、茜色から夜の帳が下りる北の街を眺めるのが最高に幸せだった。

 

 

18:25

バッチリの防寒対策をしつつ、お気に入りのチェックのロングコートを羽織り、フロントに降りた。

フェィスシールドをを纏ったベルボーイに円山公園まで行きたいと伝えると

 

 

J様、タクシーが到着しておりますので」

 

と言われた。

 

勿論今はそんな身分じゃない。

 

格好をつけて散歩がてら地下鉄で行きたいと伝えると、観光マップを広げ、ベルボーイは丁寧に乗り換え案内をしてくれた。  

 

見送りのドアマンに扉を開けられると、フワッと冷たい風が頬にあたり、昼飯の時に飲んだビールとワインの残り香を吹き飛ばした。

 

これから向かう場所

 

 

それは三つ星レストランー

 

 

地下鉄大通り駅で列車を乗り継ぎ、円山公園駅に降り立った。

 

札幌の郊外にある、ポツポツとオフィスが並ぶとても道路が広い街だった。

 

 

店の前に着くと、常連客が既に外で待っていた。

 

 

19:20

17時スタートの先客が盛り上がっているのか、1930スタートの案内はギリギリだった。

 

予想以上にこじんまりとした店構えが印象的だった。

 

アルコール消毒と検温を済ませ、中央のカウンターに案内された。

 

客は道内の有名な医者のグループ2組と都内で働く出版社の常連、そして僕の7名、奇数だが実質満席だ。

 

程なくして店主が顔を出し、全員に挨拶をして下さった。

 

拍子抜けするほど気取らないその仕草、アシスタントの板前さんは若い女性。

 

「お飲み物はいかがいたしますか?」と丁寧にメニューを広げられたが、クールに

 

「ペアリングをお願いします。苦手な飲み物はありません」

 

とメニューを下げるようにお願いしたら、戸惑うように、

 

 

「では、日本酒を半合でお待ちしますね」

 

と言われた。

 

三つ星ペアリング、今回の目的はこれだった。

しかし何だ?ワインリストもないー

 

程なくして、一品目が提供された。

 

 

「スッポンの出汁の茶碗蒸し炙り白子のせ」

 

二品目

 

「スジアラの昆布出汁」

 

数品のつまみの後握りが出るが、日本酒が追いつかない。タイミングが合わない。

 

正直、あーあ。。

と思った。

 

これじゃないんだ。

これじゃない。

 

これじゃ田舎の寿司屋と変わらない。

ミシュランの勉強に来たのにー

 

他にも道内に知っている店はあるから、延泊してもう一軒行くか。

 

トイレにでも立って電話で他の寿司屋に席を開けてもらおうと思った。

 

 

隣に座っていた常連客が話しかけてきた。

 

 

「先ほどからお写真を熱心に撮られていますが、そう言ったお仕事をされているのですか?」

 

僕は苦笑いをして答えた

 

 

「いえ。ただの趣味です。仕事はしがない魚屋ですよ」

 

 

暫しの間常連客と談笑した。

 

21:05

常連客が言った

 

 

「おぉ、今日ももうそろそろ終わりなんだぁ」

 

 

僕は

 

 

「え?今何時ですか??」

 

と尋ねた。

 

時刻は21時を回っていた。

一通り終わったらさっさと会計を済ませてどこかで飲み直そうと思っていたのに、店主の

 

 

「お腹の具合はいかがですか?」

 

 

の質問に自然と反応してしまい

 

 

「お任せでもう一貫頂けませんか」

 

 

と答えてしまった。

 

大将がチョイスした最後の握りは

 

 

「ホッキ貝の含ませ」

 

 

だった。

 

 

丁寧な隠し包丁を施されたネタと赤酢のシャリが口の中でほどけ、出汁は昆布が多めの鰹だろうか、優しく鼻に抜けるその香りー

 

 

 

音楽に例えるならば、クラシック、ジャズ、ブルースやゴスペルの名盤とでも表現すればいいのだろうか。

 

決して派手ではないが、触れようとした人全てに愛されるモノ、奥深さ、普遍的ー

卵焼きと緑茶、温かいおしぼり、ささやかなカーテンコールー

 

カウンター越しに立つ店主に唐突にお願いをした。

 

 

「あの、すいません。一緒に写真を撮っていただけませんか?」

 

 

勿論、ツーショットが欲しかったわけではない。

 

店主は一瞬戸惑っていたが、カウンターから出てきて僕の隣に立ってくれた。

感じのいい見習いがシャッターを押してくれた。

 

そして、僕は店主に尋ねた。

 

 

 

 

「あの、教えてください。どうやったら貴方のようになれますか?」

 

 

 

店主は笑いながら交わした

 

 

「いやいや、私のようにはならない方が良いですよ」

 

 

僕は続けた。

 

 

「そうじゃなくて。おしえてください。どうやったら店主のように皆さんに愛されるお店作れますか?」

 

 

戸惑ったような表情から、静かに店主は口を開いた。

 

 

「頑張っているんです。皆んなで頑張っているんです。」

 

 

笑顔だったが、その瞳の深さが忘れられなかった。

 

26千円の会計を済ませ、店主と店の方にお礼を言い、店を出た。

 

数分だろうか。何にも考えられず、店の看板の影でぼーっとしていた。

 

 

何かを感じて寿司屋の入口を振り返ったら、椅子を引いてくれた見習いが僕をずっと見送ってくれていたー

 

 

 

アシスタントの板前の女性は箸に乗らないほどの小さな芽ネギの破片が落ちたことを見逃さない。

 

 

徹底された声かけ

 

提供の時、必ず自然な笑顔で目を見て話しかける姿

常連に対しても、一見さんに対しても接客の時間は同じ

 

客が見えなくなるまで見送る

 

そんなの当たり前だよ、と言うかも知れない。でもその当たり前を誰がどれだけ貫けているのか。

 

僕の目的はミシュラン3つ星の店で答えを探すことだった。

 

でも、その店で働く方々と店主の一言で全てが一蹴された

 

 

 

 

「頑張ってるんです。皆んなで頑張ってるんです。」

 

 

 

 

なんとも言えないはち切れそうな胸の高まりと火照った身体を冷たい風で覚ますように、僕は西へ向けて歩き始めた。

 

30分だろうか、1時間くらい歩いただろうか、テレビ塔が遠くに見えはじめた。

 

 

テレビ塔を初めて見たのは高校生の時だった。親に黙ってこっそりと旅を始めたこの旅のルーツ

 

 

「北紀行」

 

 

の時に初めて出会った。その等身大の美しさに感動した。

 

その後日本一周をしたり、上京してスカイツリーを見たり、パリのエッフェル塔に行ったりと沢山のタワーを見てきたが、僕にとって札幌テレビ塔は世界一好きなタワーだ。

 

初めてテレビ塔と出会った頃は全てが新鮮だった。見るもの全てが特別に感じた。乗り物も、食事も、音楽も、恋愛も。

 

 

でも、歳や経験を重ねるごとに感動することはとても少なくなった。

 

達成できないことへの怒りやうまく行かないことへの落胆、失敗する事や期待に応えなければならない事への恐怖の連続だった。

 

ホテルへ戻った時は日付が変わっていた。

ススキノで〆て帰ろうかと何軒か覗いたが、今の気持ちを濁したくなくて、そのまま3丁目の交差点を北に向かい、コンビニでサッポロ・クラシックとコマイの干物を買ってホテルに帰った。

 

電動カーテンを開けたら、ビルの消灯時間を過ぎたのか、少し穏やかな輝きを放つ北の摩天楼が眼下に広がった。

 

 

テレビと部屋の明かりを消した。

 

 

バスローブを着たまま、ソファに座り込み、穏やかに摩天楼を眺めた。気がついたら時刻は230を回っていたー

 

 

翌日、サービスしてもらったモーニング・ブッフェとルームサービスのコーヒーを楽しんだ後、馴染みのジンギスカン屋を訪ねた。

 

13:35

2フロアで営業するいつも客で一杯だった店。

 

7年前からずっと通っているのに、店員のママはいつまで経ってもっても僕のことを覚えてくれない人だった。この日は1Fに案内された。

 

知ってるのに荷物の置き方だの、肉の部位だのを愛想なく説明してくれるママ。手早くモモ肉一枚とサッポロ・クラシック、小ライスを注文した。

 

 

無言でジンギスガンを頬張り、ビールをおかわりして野菜を乗っけてもらう。ある意味阿吽なのかも知れない。

 

 

一通り食事を終え、片付けしやすいようにと食器を重ねて、おしぼりでテーブルを拭いているとママが

 

「すみませんねぇ、これ使ってねぇ」

 

と新しいおしぼりを差し出してきた。すかさず絡んでみた。

 

「ママ元気にしてた?2Fやめちゃったの?」

 

ママは答えた

 

「ありがとうねぇ。コロナのアレでねぇ。今は下だけなんだよ」

 

「僕ずっと東京から来ているんだよー!覚えてないでしでしょ笑。頑張ってね!また応援しに来るから。」

 

 

そう告げるとママは

 

「ありがとうね。風邪引かないで」

 

と言ってくれた。

 

TVではその日も札幌は未曾有の事態だと報道されていた。

風邪なんかひかないでなんて、こっちの台詞だ。

 

 

「ママ、ありがと。また元気で会おうね。応援してるから」

 

 

そう告げ手を振ってお別れすると、ママは嬉しそうに「ありがとねぇ、ありがとう」と何度も頭を下げた。

 

14:55

人気のないススキノを後にして、新千歳空港に向かうため札幌駅から函館行きの

 

「特急北斗18号」

 

に乗り込んだ。本来、新千歳空港に行くのは「快速エアポート」に乗るのだが、この日は何故か乗り換えがしたくて、「北斗」で南千歳まで行き、後続のエアポートを待つことにした。

 

北風が吹き抜ける人一人いないがらんとした南千歳駅1番ホーム。そこには昔ながらの駅弁屋さんが佇んでいた。南千歳で下車した客は僕だけだったが駅弁の店内からは一人の店員の威勢のいい声が響いた

 

 

「北海道の駅弁だよー!おまけしとくよー!」

 

 

思わず吸い寄せられるがのごとく店の前に立ち、

 

「おすすめを一個いただけますか?」

 

と告げていた。

その弁当はホッキ貝の弁当だった。

 

そういえば、円山公園の寿司屋で最後にお願いした店主のおすすめの握りもホッキ貝だったー

 

程なくなくして、2番ホームには回送列車と言わんばかりのひと気の無い「快速エアポート150号」が入線してきた。ここから新千歳空港駅までの所要時間は3分。

 

 

列車乗り込む時、凛とした北国の空気をスーッと吸い込んだ。

 

快速エアポート150号は程なくして新千歳空港駅に到着した。

先を急ぐ乗客に出口を譲り、一番最後に列車を降りて、いつもエスカレーターは「追い越し車線」しか使わないのに、グローブトロッターを抱えてゆっくり、ゆっくりと空港へつながる地上改札へと向かった。

 

ターミナル2階の出発ロビーへと向かうフロアには所狭しと土産物屋が並び、閑散としている中悲しいほどの元気な売り子の呼び込みの声が響いていた。

 

17:05

チェックインを済ませて係員に促されたセキュリティゲートへ向かう時、足が止まった。

 

ひととき、ゲートに背を向けて札幌の方向を向き目を瞑り心の中で声を出した

 

 

 

「ありがとう。また戻ります。」

 

 

 

このまま、この街にいたいー

 

後ろ髪を惹かれる思いでNH74便のボーディング・ブリッジを渡った。

 

17:30

NH74便は定刻に新千歳空港を飛び立った。

水平飛行に入った時、大好きなコンソメスープを頂きながらオーディオを触った。

 

 

小松成美さん原作の2000年を代表する女性シンガーのサクセスストーリーのドラマが目に留まり、観ることにした。

 

 

彼女はダイヤモンドの原石だった。そして、業界の重鎮に選ばれた。社長と恋に落ちた。

 

 

でも、執拗な嫉妬やいじめ、沢山の逆境に耐え、時代を牽引する存在になると言うストーリーだった。

 

そのドラマを見て思った。

自分はダイヤモンドの原石だと思い込んでいた。思い込まないと始まらない。狼に育てられた子供のように、思い込めだそうなれると思っていた。ただ、最近気づいたことがあった。自分がスターダストだと言うこと。

 

よく星の数ほどと言うが、その星の数の何倍だろう。数万倍なのかな、星屑の数って。お前なんかに何ができるって言われ続けてきたし、その答えなんか見つからない。でも、やりたい事があるならば、やらなければならない事があるならば、何度も手を加えて、それを紡いで行けばいい。

 

 

 

「頑張っているんです。皆んなで頑張っているんです。」

 

 

 

何のために、どうやって頑張るのか?

そこまでの答えは見つからなかった。

 

 

 

セオリーは自分で見つけ出す。

その為に旅を続けたいと強く思った。

 

北の大地には相変わらず最高の出逢いと気付きが待っていた。

 

 

NH75便は定刻通りに羽田空港に着陸し、間もなく師走を迎えるはずの東京の風は温暖化の影響なのか、かつて初秋の夜、深夜便でマレーシアに旅立った日の様な生暖かい風が緩く吹き抜けた。

 

 

また日常が始まった。

 

新しい日常だ。

 

 

迷っても、不安でも、気持ちがはち切れそうになれば、また大好きな北の大地を訪ればいい。

北の大地に誘われる様に、自分自身の羅針盤を信じること

 

 

信念と初心を忘れないことー

 

 

支えてくださった人たちのことをずっと忘れない

 

 

「頑張ってってるんです、皆んなで頑張ってるんです」

 

胸いっぱいの珠玉のコトバ。

大好きな街。

かけがえのない想い

 

 

ずっと旅を続けます。

 

2020.11.21

journey.j

 

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Places visited : 

 

AIR :All Nipponn Airways.co

TYO(HND)-CTS

NH61 Class Premium

New Chitose Air Port STN-Sapporo STN 快速エアポートrapid "AIRPORT" U-seat(reserved seat)


LUNCH 

www.tripadvisor.com

STAY

www.tripadvisor.com

 

 

DINNER

www.tripadvisor.com



BREAK FAST

www.tripadvisor.com

LUNCH

 

www.tripadvisor.com

 

AIR :All Nipponn Airways.co

CTS-TYO(HND)

NH74 Class Y

Sapporo STN-New Chitose Air Port STN 快速エアポートrapid "AIRPORT" U-seat(reserved seat)

 

****************************************Buon Viaggio!*****